IDOL : ベイビークレヨン~1361~


左から永久ハンナ、石綿日向子、桜木こと、吉田菜々世

「目標は東京ドーム単独公演」と宣言してデビューしたベイビークレヨン~1361~。プロデューサーでもある石綿日向子が自身と同じ熱量を持つメンバーを自ら探して結成。2周年を前に初の全国ツアーもスタートする。アイドル活動への熱い想いから裏話まで、4人にたっぷり語ってもらった。

長いDMをもらって運命を感じました

――ことさん以外のメンバーは、日向子さんがSNSからスカウトしたそうですが、すごい眼力ですね。

石綿
SNSでは加工が流行ってますけど、実物もかわいい子がわかるのが、私の得意技です(笑)。あと、会う前にお電話して、ちゃんと挨拶やお礼が言えたり、即レスができることも基準に選びました。

――熱い誘いだったと聞きます。

吉田
インスタに「東京ドームに一緒に立ってくれるメンバーを探しています。動機は何でもいいので、とにかく熱い気持ちで切磋琢磨して頑張りませんか?」という長いDMを送ってくれました。

――最初から「東京ドームを目指そう」と。

石綿
言ってましたね。
吉田
その熱さに心が動きました。私はずっとダンスをやってきて、ダンサーとして東京ドームでもお仕事をさせていただいたので、運命を感じて。アイドル志望ではなかったんですけど、ひなたん(石綿)が東京から大阪まで会いに来てくれて、しっかり話したら、もう迷わずやろうと決めました。

吉田菜々世(よしだ・ななせ)
2001年12月28日生まれ、大阪府出身、168cm

長電話をしながらボロボロ泣いていて

――ハンナさんもそんな感じでした?

永久
同じ感じで、すごい長文のDMをいただきました。すぐ「興味深いです」とDMを返して、1~2時間くらい長電話をしたんです。私の話も日向子さんの話もたくさんして、泣きながら「一緒に頑張りたいです」と言ってました。

――それは何の涙だったんですか?

永久
こんなに熱い人がいるんだ……という想いと、私の話を全部聞いてもらって自分も熱くなって。ボロボロずっと泣いていました。

――日向子さんはハンナさんのどんなSNSを見て、声を掛けたんですか?

石綿
一般人の高校生という感じのインスタグラムに、ケーキの写真とプリクラが2枚だけ載っていたんですね。そのプリクラを見て、かわいいなと思いました。若いということもあって、直観でメンバーになってほしいと思いました。

――ちなみに、ハンナさんはクォーターなんですよね。

永久
そうです。日本とアメリカとイギリスの血が入ってます。

――それなら、英語もバッチリですか?

永久
いえ、全然。最近、英検4級を目指して頑張っています(笑)。

永久ハンナ(ながひさ・はんな)
2003年3月13日生まれ、兵庫県出身、162cm

もう一度だけチャレンジしてもいいかなと

――ことさんは以前に日向子さんと同じグループで活動していて、アイドルはやめるつもりだったとか。

桜木
私はベイビークレヨンが三つめのグループで、前回は石綿とも一緒に2年やったんですけど、大人の事情とかいろいろあって、解散になってしまって。もう歌うのはやめたほうがいいと、自暴自棄になっていたところで、3ヵ月くらい先にやめていた石綿が「もったいないよ」と言ってくれたんです。「あなたの歌があれば夢が叶う! 一緒に追い掛けよう!」と、何ヵ月も口説かれていました(笑)。

――すぐには気持ちが覆らなかったと。

桜木
最初は「私はもう落ち着きたい。芸能界から身を引きたい」と言ってました。それでもずっと誘い続けてくれて、決まった他のメンバーも「本気で頑張りたい」という人たちだったので。私も熱さに心を打たれて、「もう一度だけチャレンジしてもいいかな」と、火をつけてもらった形で入りました。

桜木こと(さくらぎ・こと)
2001年4月6日生まれ、静岡県出身、156cm

尾てい骨にヒビが入るほどピアノを練習してました

――それぞれ人生で悔しい想いをしたこともあっての、アイドル活動への熱意だったりもしますか?

石綿
そうですね。私は秋元康さんのグループのオーディションを、8年間ずっと受け続けていました。最終審査まで行ったこともありますけど、年齢で受けられなくなってしまって。

――日向子さんは東京音楽大学のピアノ科卒業で、『TEPPAN』のピアノ部門で決勝に進出した経歴を持っています。

石綿
ごはんとお風呂と寝る以外はピアノを弾く生活をしていました。ずっと座って練習していたから、尾てい骨にヒビが入ったこともあります。だからこそピアノ以外のこともやりたい気持ちが強い中で、オーディションに受からない。桜木と一緒だったグループも、うまくいきませんでした。
吉田
私もダンスで頑張ろうとしていたんですけど、順調にはいかなくて、事務所との契約が終わってしまいました。今まで積み上げてきて、やっと登れて、あと一歩というところで全部なくなってしまった感覚で、すごく悔しくて。私はもう終わった……と思っていたとき、ひなたんに声を掛けられて、新たな挑戦に飛び込んだ感じです。

――今はべビクレで振付も担当しているんですよね。

吉田
そうなんです。今思えば、すべてが無駄ではなかった。ダンスに打ち込んできた経験があるからこそ、こうしてべビクレでアイドル活動ができている。結果良ければオールOKです(笑)。

石綿日向子(いしわた・ひなこ)
1998年1月13日生まれ、東京都出身、156cm

感謝をしながらゼロからみんなで作り上げています

――ハンナさんは看護師を目指していたとか。

永久
目指したというか、私はバーンという挑戦を一度もしたことがなくて。いくつか習いごとはして、最終的に中学を卒業して看護学校に入って、そのまま看護師になるレールに乗った人生でした。でも、准看護師の資格を取っても、自分が看護師になっている想像がつかなかったんです。そんなタイミングで日向子さんと巡り合って、学校をやめて上京しました。

――准看護師の資格を持っていると、日常でも役立つことはないですか? メンバーの体調が悪くなったら、見てあげるとか。

永久
ないでーす(笑)。
石綿
この前、自分が入院していました(笑)。
吉田
自分の体調管理ができない(笑)。

――ことさんもグループを移る中で、思うことはありました?

桜木
1コめのグループをやめたのは、2コめのグループに入るためでもあったのに、解散ということで、周りが信じられなくなったりもしました。でも、昔の自分は一生懸命アイドルを頑張っていたと思う反面、足りなかったところもあって、大人の事情だけではなかったなと。今は裏側を知って深く感謝をしながら、みんなでゼロから作り上げています。大事なものに触れられているので、すべてはべビクレに入るためだったんだと思っています。

――そんなべビクレだけに、ラブソングより応援ソングや決意の歌が多いわけですか?

石綿
私はアイドルらしいアイドルが大好きで、そういうグループに入りたかったんです。でも、いざやってみたらウソの多い世界だし(笑)、べビクレのコンセプトは「リアルを伝える」なので。そこに一番重きを置いて、自分たちのスタイルを貫いています。

歌なら感情を伝えられると気づいたんです

――ことさんの歌唱力はどうやって培ったんですか?

桜木
昔のレコーディングでは音程を外したくなくて、「もうちょっと感情を出して」と言われることが多かったんです。普段、人に気持ちを伝えるのは大変だし、体力も要りますよね。だから、私はあまりしてこなかったんですけど、アイドルを続けていくうちに、歌なら自分の感情を乗せられると気づいたんです。それから、歌に真剣に向き合うようになりました。

――路上ライブもしていますよね。

桜木
ソロでの仕事もいただけて。もともと何かを持っていたとか、歌に自信があったわけでなく、歌をもっと好きになれたことが大きいです。

――技術的に壁にぶつかることはありませんか?

桜木
あります。アイドルを始めて5年くらいになりますけど、4年めくらいに「もう歌割りは要らない」と泣いていた時期もありました。今も毎回つまづきます。でも、「べビクレのメインボーカルは任せたよ」と言ってもらえた日以来、引っ張っていきたい気持ちもあって。それに、私はやっぱり歌が好き。「あなたは1日中、歌っている」と言われるくらいで(笑)、いろいろな方のマネをして歌ったりもしています。

――研究も怠らないと。

桜木
メンバーにはダンスを教えてもらったり、ハンナはニコニコ聴いてくれたり(笑)。グループ内でアウトプットとインプットをできて、一緒に上を向くほど歌に技術も気持ちも乗って、うまくなっていけると思います。

――ことさんはハロプロが好きなんでしたっけ?

桜木
そうです。たくさん勉強していく中で、ハロプロさんは生歌で汗だくになりながら全力で踊って歌っていて、何てカッコイイんだと。最初はモーニング娘。さんから入ったんです。「One・Two・Three」のサンシャイン噴水広場のイベントの動画を観て、工藤遥さんに惹かれました。私がハマったのは3年前で、もう工藤さんは卒業してましたけど(笑)。でも、今のハロプロさんのグループも好きで、いろいろな方の歌をマネして、TikTokに上げています。

みんなで向き合うなら距離を取ってる場合でないと

――べビクレは間もなく結成2周年。メンバーは人間的にも変わりました?

石綿
いい意味で変わってないのはハンナかな。根本のポジティブさや明るさが変わりません。
永久
地元の友だちにも「変わらないね」と言われます。2年間、毎日連絡を取っているんです。
石綿
一番変わったのは桜木。
桜木
えっ、私?
石綿
女子の世界では、距離を詰めたり本心を話すことって、すごく難しいんです。昔の桜木は仲間になることと掛け離れていて(笑)。いろいろあって心を閉ざして、私も前のグループでは仲が良かったわけでなく、プライベートでは絶対合わないと思っていました。それが今では本当の仲間を知って、向き合うことの大切さを完全に理解しているんです。
桜木
ウソだらけの世の中で人に期待して、裏切られて寂しくなるのがイヤすぎて。だったら最初から諦めるスタンスでした。自分が傷つかないように、アクリル板を置いていたというか、見えてはいても実は壁があるような距離感で、人と接することが多かったんです。べビクレもどうなるかわからなかったけど、最年少の永久がそこにズカズカ入ってきて(笑)。
永久
ハハハハ(笑)。
桜木
距離の詰め方が尋常でない。「この子、何?」と思いましたけど、それくらい人を好きな子がいるんだなと。これだけみんなで向き合うなら、私もアクリル板を置いている場合でないと思えてきました。今ではみんな家族みたいです。

ミーティングをしていると朝になります

――菜々世さんは変わりました?

吉田
変わりました。最初はひなたんが一番苦戦したメンバーが私でした(笑)。
石綿
みんな真面目でやさしい良い子ですけど、菜々世は心から笑わなかったんです。たぶん家族とかには笑顔を見せても、家を出たら出さないタイプ。でも、今はそんな初期を思い出せないくらい、人間味をメンバーに見せてくれるようになりました。
桜木
1人でダンスで闘ってきたこともあると思います。石綿もピアノで1人で舞台に立ってきたからこそ、「もっと自分を出していいんだよ」といっぱい言っていた気がします。
吉田
「もっとギラついていいよ」と言ってくれました。

――メンバーの発言や行動で印象的だったことはありますか?

永久
毎日一緒にいるんですよね。
桜木
昨日もミーティングをしていたら、朝になって。
石綿
始発で帰りました。
桜木
私は寝落ちしちゃったんですけど、3人はサスペンス映画を観ていて「キャーッ!」という叫びが聞こえました(笑)。
石綿
ミーティングの後に「始発まで観よう」となって。
永久
『キャラクター』という映画です。
石綿
菜々世が「観ない?」とオススメしてきて、もうめっちゃ怖くて!
吉田
怖いのは苦手だから、どうしてもみんなと観たくて。初めからこんな感じで(目を両手で隠す)、ワーッとなってましたけど、すごく楽しかったです。
石綿
キャーキャー言いながら朝まで観て、「じゃあ、また何時間か後に」って始発でバイバイして、午前中にレッスンでした。

――それで夕方からこの取材に? ほとんど寝てないんですか?

永久
でも、元気です。
石綿
いつもこんな感じなので。

飛行機に30分前集合で乗れませんでした(笑)

吉田
私が印象に残っているのは、ひなたんのバースデーライブのとき、私たちが大きな台紙で“旅行券”を作ったんですね。いつもメンバーのために頑張ってくれているから、癒すために旅行に行こうよと。でも、忙しくてなかなか時間が合わなくて、誕生日が1月で行ったのが10月(笑)。
永久
1周年ライブの後に福岡に行きました。
吉田
ひなたん以外のメンバーで企画して、飛行機のチケットも取って。
石綿
私は福岡に行くのも知らなかった。
吉田
そう。行き先を教えずに「〇時に空港に来てね」と言っていたんです。でも、私たち、飛行機にあまり乗らないもので、やらかしてしまって……。飛行機が出発する30分前集合にしたんですよ(笑)。

――列車ならいいですけど(笑)。

吉田
集まってチェックインしようとしたら、「もう締め切りました」と言われて、乗れなかったんです。「どうしよう」となって、追加料金を払って、4時間後くらいの福岡行きの便に乗りました。
石綿
たまたま私が前日に事務所の社長とお仕事をしていて、空港まで送ってくれたんです。それで社長に「乗れませんでした」と話したら、「ボンクラどもが!」って追加料金を出してくれました(笑)。私たち全員、本当に世間知らずで。
吉田
ダンス以外、何も知りません。
石綿
私もずっと音楽をやってきたから。
永久
私はただのバカです(笑)。
桜木
でも、私たち、そういうピンチのときこそ笑っているんです。
吉田
「どうにかなる」って。旅行も結局盛り上がりました。
石綿
楽しかった。食べて寝ての繰り返し(笑)。
吉田
それから飛行機に乗るときは、ちゃんと2時間前に集合しています(笑)。

――あと、七味が好きなメンバーがいませんでしたっけ?

石綿
ハンナがチーズとタバスコをたくさんかけます。
永久
サイゼリアの粉チーズが無料でなくなったのは、私が使いすぎたからかもしれない(笑)。
石綿
絶対そうだよ(笑)。最後の2回くらい断られていたから。「ありません」って。
永久
粉チーズが大好きで、いっぱいかけてしまうんです。
石綿
タバスコもめっちゃかける。
永久
辛いものも大好きなので。普通の人なら食べられないくらいかな。
石綿
『有吉ゼミ』の激辛チャレンジに出したいです。えらく強いので。
永久
待ってま~す(笑)。

5人から4人になっても前を向くと決めました

――この2年、『IDOL OF THE YEAR』に優勝して、CSで冠番組を持ったり、最近でも国際ユースサッカーのテーマソングに起用されたり、まず順調に来ている感じですか?

石綿
プロデュースするうえで計画は大事。特に楽曲は何年何月にリリースすると、かなり前から逆算して作っていますけど、『IDOL OF THE YEAR』に優勝しようとはまったく考えてなくて。目的は、夏まゆみ先生に見つけてもらうこと。舞台に立って「べビクレに力を貸してください!」と全員で頭を下げました。そこは計画的でしたけど、優勝するとは本当に思っていませんでした。冠番組をやれたのもビックリ。

――良い想定外でしたね。

石綿
悪い想定外は、4月にメンバーが1人脱退したことです。落ち込むどころでなく、精神的にキツかった。楽曲も衣装も立ち位置も、全部5人ということを大切にしていたので。
桜木
誰かを代わりに入れればいいと思われるかもしれませんけど、あの5人ということで進んでいて、誰かが抜けるとは想定してなくて。
石綿
自分がスカウトしたこともあって、ショックでした。
桜木
だけど、ファンの方が応援してくださっているベイビークレヨンを、私たちが守らなければいけない。どうしていくか、毎日夜中までたくさん話し合いました。
石綿
それで私たちは前を向くことを決めて、5人でのラストライブで最後の曲を4人でやったんです。お客さんは賛否両論でしたけど。私たちは東京ドームに立つと広言している以上、信じてくれるファンの方の前で、止まるわけにはいかないので。

目の前のことを大切にして本物になります

――東京ドームで誰かのコンサートを観たことはあるんですか?

石綿
私は小学生の頃から毎年、嵐さんのライブに行って、衝撃を受けていました。5人にこだわったのも、嵐さんの影響なんです。誰も抜けない5人の結束力。これに勝るものはないなと思って。
桜木
メンバー全員でドーム公演に行ったこともあります。セカオワ(SEKAI NO OWARI)さん、back numberさん……。
永久
櫻坂46さんも。
桜木
アーティストさんにもアイドルさんにも、たくさん勉強させていただいてます。

――いずれ東京ドームに立つために、今なすべきだと思うことはありますか?

石綿
正直、デビューして1年は東京ドームへの想いの強さだけで進んできたところがありました。今は毎日、目の前のことを大切にした延長線の遠く向こうに、東京ドームがきっとあるはずと思っていて。本物なら絶対立てる。まず私たちが本物になろうと考えています。

命令でなく自分の意志で頑張る方向へ

――新曲の「がんばっちゃってもいいよ」が発表されました。“がんばっても、がんばらなくてもいい”という歌ですが、日向子さんは作詞作曲のヤマモトショウさんにどんな発注をしたんですか?

石綿
今のべビクレの状態、置かれている立場を全部お話ししました。今年は5人から4人になったり、大きな夏フェスにひとつも出られなかったり。事務所も立ち上げたばかりで、苦労がたくさんあるんです。間違えたら謝って、間違ってないことは毎日続けて、頑張っているので報われたいと熱弁しました。人は「がんばれ」とよく言うけど、命令形なんですよね。そこにずっと違和感があって。そういうことも話したら、“がんばっちゃってもいいよ。がんばらなくてもいいよ。大事なことは生きてること”というキャッチーな歌詞を書いてくださいました。
永久
私も命令形で「がんばれ」と言われるのは好きでないです。かえって「わかってるよ!」みたいになっちゃう。「がんばらなくてもいいよ」といわれたほうが、絶対頑張るタイプなので(笑)。この曲は、自分の意志で頑張るほうに向けるワードが入っていて、好きですね。

――“がんばらない 宣言したとたん発生、やる気”ともあります。

桜木
「やっぱり無理」と思った瞬間、諦められない自分がいたり、「やめた」と言いたいけど、言ってしまったら終わりという気もしたり。人間、反骨心は絶対持っていて、そういうことも入っていますね。自分自身で選択することが正解、みたいな。
石綿
現代的ですよね。私自身はどちらかというと、昭和好きな人間なので(笑)、ストレートでわかりやすいほうが好きです。べビクレにはそういう曲が多いけど、今回は現代に合わせながら、べビクレの形を崩さないようになっています。

恋愛は禁止でないけど苦手なんです

――“恋しちゃってもいいよ 恋をしなきゃではないよ”ともありますが、べビクレは恋愛禁止なんですか?

石綿
禁止ではないです。メンバーが自分の意志で動くことが一番大切なので、私がべビクレで「ダメ」ということはなくて、オールOK。でも、みんな恋愛の話はめちゃくちゃ苦手です。普通の女の子がしてきたような恋愛を、誰もしてこなかったので。
吉田
私は心外です(笑)。
石綿
恋愛映画すら観ないんですよね。
桜木
でも、最近『ドラゴン桜』を観ました。
石綿
あれは恋愛ものではないから(笑)。

――話題になった『silent』は?

桜木
ああ……。観ましたけど、あまり記憶が……(笑)。
石綿
アーティストでも誰でもいいから「好きな人を作りなさい」と言ってます。だから、恋愛は全然OKです。
永久
「恋愛したら価値観が変わる」と言われてますけど、私は今のままで十分なので。
石綿
無理しない程度でいいです。無理なものは無理だし。
桜木
だから“恋しちゃっても、しなくてもいい”ってことですよね。無理して人を好きになることはなくて。

チケット1000枚の手売りを目標に

――初の全国ツアーも始まります。

吉田
初めて行く場所もあって。
桜木
仙台と広島。名古屋と大阪もワンマンは初めてなので、各地でいろいろな方に会いたいです。でも、そこで終わらせたくなくて。東京に行ってでも会いたい。遠くにいても曲を聴けば元気が出る。直接会うことで、そばにいる感覚を持っていただけたら。あと、ツアーのファイナルがZepp Hanedaでの2周年ライブになっていて。
石綿
楽天さんでチケットを販売していただいてますけど、路上ライブで手売りもします。目標は1000枚。べビクレの良さをちゃんと伝えて、アイドルにあまり興味ない人も、ライブに来ていただければ絶対好きになってもらえますから。
桜木
幸せは歩いてこない、と言いますからね(笑)。今いるファンの方に頼って待っているだけでなく、自分たちで掴み取りにいきます。

――関西出身の菜々世さんとハンナさんは、大阪公演は特に楽しみだったり?

吉田
めちゃめちゃ楽しみです。ダンスイベントでよく行っていた会場なので。

――友だちを呼んだりも?

永久
私は大きい会場になってから、ちゃんと友だちを呼びたい気持ちがあります。東京ドームでやるときは全員連れてくるので、もうちょっと待ってもらいます(笑)。

「知らない」と言われた店でサインを飾られるように

――仙台に行ったら牛タンを食べたい、とかもあります(笑)?

永久
食べたいです。
桜木
遠征でよく行く名古屋には、行きつけの手羽先屋さんがあります。サイン色紙も書かせていただいて、1361本食べるということで、ファンの方も行ってくれてます。「あと〇本」と書いて、サインの隣りに掛けていてくれて。各地にそういうべビクレが来た足跡を残していきたいです。
永久
みんなで福岡旅行に行ったときも、めんたい重屋さんでサインを書かせていただきました。有名なお店で、セカオワさんとかのサインがたくさん飾ってあって。
石綿
「書いてもいいですか?」って、逆パターンで自分たちから言いました(笑)。そのとき、私たちは2人・2人に分かれて座っていたんですね。私たちがサインを書いている反対側で、2人が食べているところで、店員さんたちが「ベイビークレヨンって知ってる?」「知らない」と会話をしているのを聞いてしまったんだよね(笑)。だから、私たちのサインはまだ飾られてないと思います。
桜木
でも、書かせてはいただいたので。
石綿
いつかそのお店でも飾っていただけるくらい、有名になります!
  • Text/斉藤貴志
  • Photo/厚地健太郎

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