椿姫のあらすじ
第一幕
19世紀半ば。パリで一、二の人気を争う高級娼婦ヴィオレッタの館では夜ごと豪華な夜会が開かれている。この宴にやって来た青年アルフレードは「乾杯の歌」を歌い、場を盛り上げる。以前からヴィオレッタに恋をしていた彼は、二人きりになると溢れる胸の内を彼女に告白。心の籠もった真摯な言葉にヴィオレッタは激しく心ゆさぶられる。
第二幕
パリ郊外の別荘で、アルフレードと幸せに暮らすヴィオレッタ。ある日、アルフレードの留守中に、彼の父ジェルモンが”娼婦に騙された息子”を連れ戻そうと現れる。必死の訴えも受け入れられず、彼女はついに愛する彼のために身を引く決意を固め、別れの手紙を書く。何も知らないアルフレードは、その置手紙を読み逆上。父の制止も聞かずヴィオレッタを追いパリへと向かう。その夜、アルフレードの友人が主宰する夜会に、パトロンの男爵に連れられたヴィオレッタがやってくる。夜会中の賭け事で大金を手にしたアルフレードは、ヴィオレッタに復縁を迫るが断られ、大勢の前でその金を彼女に投げつけ侮辱する。
第三幕
数か月後、結核を患ったヴィオレッタはパリの自宅のベッドで横になり、今や死を目前にしている。そこに全ての事情を父から聞いたアルフレードが駆け込んで来る。彼は許しを乞い、また二人で暮らそうと誓う。しかし時は既に遅く、ヴィオレッタはアルフレードの腕の中で息絶えてしまうのだった。
椿姫のみどころ
でも「椿姫」は退屈させる場面やメロディーが全くない。
聞きどころが満載の構成で、ストーリーもたたみかけるように展開し、
それぞれの場面で喜怒哀楽の感情が強く押し出される。
まさにヴェルディ作品代表として
全世界で広く上演されているのも納得できるオペラである。
「生で聞いてみたくなる」
いちおしの有名アリア3曲をご紹介します。
No.1
2幕／Piangi（泣きなさい）♪
ヴィオレッタとジェルモンのデュエット
個人的にこのオペラで一番好きなデュエット。 美しく、そしてとても切ない。 ここは本当に泣いてしまう。このメロディーで泣かない人がいるのか？ 父親がかばっている妹はオペラには出てこないが、 本当にこういう犠牲がいたことを忘れないで欲しいと思ってしまう。 そして、こんなメロディーを作れるなんて、ヴェルディはまさに天才だと思う。 皆さんにもこの場面を楽しみにして、是非感情移入して聞いて欲しい。
【出演者名】
アドリアーナ・イオッツィア（ソプラノ）
ドメニコ・バルツァーニ（バリトン）
No.2
1幕／ああ、そは彼の人か～花から花へ♪
ヴィオレッタのアリア
ヴィレッタの最初の聞かせどころ。一人で10分近く歌う難しい曲で、まさに実力が試される。 これは歌手本人もさぞ大変だろうと思う。 高音続きのため、聞いている方も力が入り、ドキドキして聞いてしまう。 「愛のときめきは全宇宙の鼓動」等、歌詞も美しい。 3幕では倒れる前にこの曲が一部流れるのもまた切ない。 華やかだったあの頃・・・。ここでも涙。一瞬見た儚い夢・・・。
【出演者名】
アドリアーナ・イオッツィア（ソプラノ）
No.3
2幕／プロヴァンスの海と陸♪
ジェルモンのアリア
ジェルモン（バリトン）の聞かせどころで、故郷に戻って来いとアルフレードに切々と歌う。 バリトンでも高音域で歌う難しい曲で、その旋律は美しい。 この名曲は情けない放蕩息子アルフレードに向けられていると思うとちょっと残念に思う時もある。
【出演者名】
ドメニコ・バルツァーニ（バリトン）
以前観た「トスカ」の主演歌手AGが、歌手としても女優としてもあまりにも素晴らしかったので、「なぜあそこまで感情移入ができるのか」と感動したあまり、廊下で直球の質問を投げてしまったことがある。 公演直後だったので、「今それを私に聞くの？」と言いながらも、「素晴らしい音楽があり、舞台があり、相手歌手がいて、環境が全部整っているところでこそ感情移入ができるのよ！」と答えてくれた。 それは観客にも通じることで、素晴らしい音楽、舞台、歌手が揃ったこの舞台で、是非感情移入をしてどっぷりと浸ってみて欲しい。 東京、大阪出演のマリナ・レベカはどっぷり浸るに相応しい歌手だ。
椿姫のキャスト
指揮者：ファブリツィオ・マリア・カルミナーティ
- 東京
- 練馬
- 神奈川
- 愛知
- 群馬
- 新潟
- 富山
- 大阪
ヴィオレッタ役 マリナ・レベカ
名実ともに現代最高のヴィオレッタ。昨年はパリのオペラ座で、今年はミラノ・スカラ座の年初の公演でヴィオレッタを歌い、圧倒的な勝利を収めた。豊かな美声が完璧に制御され、劇的な表現が申し分ないのにコロラトゥーラも超高音も美しい。当分ほかのヴィオレッタは聴けそうにない。
アルフレード役 ラモン・ヴァルガス
世界有数のテノールだが、なかでも持ち前の美声をすみずみまでコントロールするテクニックはピカイチのヴァルガス。ベテランの強みでますます人物像を深く掘り下げる一方、みずみずしい声と無類の音楽性の高さで、常に青年になりきってしまう。天が二物を与えた才能だ。
ジェルモン役 アルベルト・ガザーレ
50代以下の世界的バリトンで、いまヴェルディの役を歌ってガザーレ以上に聴衆の心を揺さぶる歌手がいるだろうか。元来ノーブルな美声はここ数年で力強さと深みを増し、悲しみも怒りも音楽的に高い水準を保ちながら表現できる。年齢的にもジェルモンはまさに聴きどきだ。
椿姫の公演情報
- 東京
- 練馬
- 神奈川
- 愛知
- 群馬
- 新潟
- 富山
- 大阪
東京公演
| 日時 |
2019/11/2
(土)
16:00
2019/11/4(月･祝) 16:00 |
|---|---|
| 会場 |
[東京] 東京文化会館 大ホール |
| 出演者 |
ヴィオレッタ：マリナ・レベカ
アルフレード：ラモン・ヴァルガス ジェルモン：アルベルト・ガザーレ |
| 料金 |
|
| 発売日 | 詳細情報 |
|---|---|
|
5月24日(金)10:00 楽天会員web最速先行発売
6月2日(日)10:00 一般発売 |
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